工藤伸治のセキュリティ事件簿 第15回「電波」 | ScanNetSecurity
2024.04.27(土)

工藤伸治のセキュリティ事件簿 第15回「電波」

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翌日の午後、葛城のところに行くと、

「工藤さん、うちの和田となにかありましたか?」

葛城が渋い顔でオレに言った。オレは、和田から解放された後、ほとんど徹夜で罠の計画を資料にまとめて、すぐに葛城に会いに来たのだ。これ以上オレに負荷をかけるな。

「昨日、一緒にメシ食ったけど、なにか?」

お前はろくなシステム管理もしてないくせに、そっちの方には敏感なのか。

「和田が相談があると言うので話を聞きました。彼女の主張によれば、あなたが彼女に暴行したということになっています。和田はことを荒立てたくないと言っていますが、どうしますか?」

「おいおい、まさか本気にしてないだろうな」

オレは血の気が引いた。そこまで電波だと思っていなかった。

《一田 和樹》

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