前回の続き(9)SoftPack Director このメニューがInstaGateの興味深い点の1つである。このメニューでは、ライセンスレベル(25、50、100、250ユーザ)の選択を変更し、追加料金を支払うことで、契約が簡単に変更できる。また、下記のソフトウェアを購入、ダウンロードすることにより追加可能である。・Security Check(ネットワーク設定の脆弱性をチェックする機能の提供)・Anti-Virus screening(アンチウィルス、メールの添付などもチェックする機能があり、頻繁に更新されるようである)・Firewall Policy Manager(ファイアウォールのポリシー設定やログやレポートの設定を行う機能の提供)・Internet Server(Web、FTP、DNSなどのサーバソフトウェアの更新)・Joydesk(Webベースのグループウェア)・Modem Communications(モデムを利用するリモートアクセス機能の提供)・PacketHound(RealAudioなどのトラフィックやアクセスを管理する機能の提供)・Premier Care Agreement(1Year)(1年間、最新のソフトウェアへの更新をサポートするための契約)・SmartReports(Windowsベースで、メールやWeb閲覧のレポート作成機能の提供)・SpamFilter(SPAMメールのフィルタリングを行う機能の提供)・WebMail(Webベースのmail機能の提供)これらのソフトウェアは『購入希望』というボタンをクリックして簡単に購入できるようだが、現在はアメリカ国内だけで、掲載されている価格もアメリカ国内での販売価格($)のようである。今後、日本国内でも同様のサービスが始まるのを期待したい。 ただ、このInstaGateは、後述するVPNゲートウェイとしての機能もあり、一般的には、VPN機能と、WebやMailなどの公開サーバを兼用する使い方というのは少々躊躇する向きもあるのではないだろうか。(10)セットアップウィザード 本機を起動して最初に行う登録作業などが含まれる。ここで、ライセンスの形態(ユーザ数に応じて)を選択して契約することになる。ユーザ数を変更した場合はその情報がeSoft社に送信され、自動的に追加ライセンス料が請求されるという仕組みのようだが、これもやはり国内でどのような課金となるのか現状は明確な記述はない。(11)オンラインヘルプ このオンラインヘルプは全て日本語化されていて非常に読みやすく、簡潔に最低限必要なことは書かれている印象がある。ただし、メール設定やファイアウォール関連、VPN関連の設定などは、あまり詳しいhelpは掲載されていないため、基礎的な関連知識が必要で、他のUnixサーバなどで一通りの経験がある管理者向けかと思われる。 以上、InstaGateの設定を行うWebベースのユーティリティのメニューに沿って解説したが、このInstaGateの利用法で特徴的なVPNゲートウェイについて記述する。 InstaGateでは、VPNを利用する際に一般的なプロトコル(群)のうちIPSec(AHとESP)とPPTPをサポートしている。設定方法をそれぞれ見てみる。――――――――――――――――執筆:アイティラボ代表 荒澤弘樹――――――――――――――――(詳しくはScan本誌をご覧ください)