デジタルアーツ株式会社は2月28日、2022年下半期に収集した国内外のフィッシングサイトURLのドメインを集計したレポートを公開した。
情報処理推進機構(IPA)が発表した「情報セキュリティ10大脅威 2023」のランキングでは、「フィッシングによる個人情報等の詐取」が2022年と同様に個人編1位にランクインしており、フィッシングサイトURL数は上半期比で約4倍となっている。
同レポートでは、2022年下半期(7~12月)に確認した国内外のフィッシングサイトURLのドメインを集計しており、TLD(トップレベルドメイ)では「top」が最多となり、「top」が含まれる下半期のURL数は上半期比で約45倍となっている。
2022年下半期のフィッシングサイトのURLおよびドメインには、下記の特徴的なパターンを持つクラスター(群)があり、URL総数のおよそ7割を占めていた。
・サブドメイン文字列は、文字数が多く、「www.」で始まり、そのあとに「aupay,visa,myjcb,saison」などといった正規サイトで使われる文字を数文字だけ使ったランダムな文字が続く
・TLDには「top」を使用したものが非常に多く、他には「icu,co,shop」などのTLDが使われた
・URLのパス部分には「/page1.php」を用いる
・「サブドメイン文字列」×「独自ドメイン」のように掛け合わせた組み合わせでURLを大量に生成しているようなもの(「サブドメイン・文字列が同一で、独自ドメインが異なる」「サブドメインが異なり、独自ドメインが同じ」
同レポートでは、これらのクラスターについて同一のグループ、または同一のツールを用いて、大量に機械的に作成された可能性があり、2022年下半期のフィッシングURL数が急増した要因と推測している。