インターポール(国際刑事警察機構)は現地時間10月20日、世界の法執行機関向けに設計したINTERPOL Metaverseをニューデリーで開催された第90回インターポール総会で発表した。INTERPOL Metaverseは、INTERPOL Secure Cloudを通じて提供することで中立性を確保している。
INTERPOL Metaverseの登録ユーザーは、フランスのリヨンにあるINTERPOL事務局本部を仮想的に見学することや、アバターを通じた他の警官との交流、科学捜査やその他の警察能力に関する没入型のトレーニングコースの受講ができる。
総会でのライブデモでは、INTERPOL Capacity Building and Training Directorateの専門家が、メタバースの教室でINTERPOLの機能を使った旅行書類確認と乗客のスクリーニングに関するトレーニングコースを実施、その後、学生は空港にテレポートし、仮想の国境地点で新たに習得したスキルの適用ができた。
インターポールはメタバースについて、リモートワークやネットワーキング、犯罪現場からの証拠の収集と保存、トレーニングの提供といった点で、法執行機関にとって多くの利点があるとしている。
インターポールのテクノロジー&イノベーション担当エグゼクティブ・ディレクターのオベロイ氏は「警察がメタバースを理解するためには、それを体験する必要があるのです」と述べている。