総務省は7月30日、「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き(改定版)」等の公表について発表した。 電波による電子機器等への障害を防止・除去の対策を協議するために学識経験者、関係省庁、業界団体等で構成され、総務省も参加する電波環境協議会の「医療機関における電波利用推進委員会」にて、医療機関における適正な電波利用の実現に向けた検討結果に基づき、本手引き及びそのエッセンス版が公表された。 改定された本手引きでは、医療機関の関係者、通信事業者、医用電気機器製造販売業者や建築事業者等が連携し、医療機関における安心・安全な電波利用環境を整備する際に参照できるよう、医用テレメータ、無線LAN、携帯電話、等の電波利用機器のトラブル事例や対応策、医療機関にて電波を管理する体制等の整備を中心に情報提供を行う。 改定版では、「電波の安全利用規程(例)」の反映と、医用テレメータ電波トラブルの約7割を占める医療機関の建築設計・施工および運用に関わる対策の充実を図っている。 また新たな電波利用動向や技術動向として、新型コロナウイルス感染症をきっかけとした医療機関における電波利用の広がり等の新たな電波利用動向の反映、無線LANや携帯電話のテザリング等の利用ニーズに対応した安心・安全な電波利用に向けた対策実施例の記載、無線LANや携帯電話の新たな規格やEMC規格改定の反映を行っている。 さらに使いやすさを改善するために医療機関のエリア別の対策実施例を新たに掲載するとともにトラブル事例と対策、Q&Aを拡充、新たにエッセンス版を公表した。