IDC Japan株式会社は2月9日、最新の国内情報セキュリティソフトウェア市場予測を発表した。
同社では、国内情報セキュリティソフトウェア市場を、「アイデンティティ・デジタルトラストソフトウェア」「エンドポイントセキュリティソフトウェア」「ネットワークセキュリティソフトウェア」「サイバーセキュリティ分析・インテリジェンス・レスポンス・オーケストレーション(CAIRO)」「その他のセキュリティソフトウェア」のソフトウェア群に分類し、市場定義している。
同社によると2021年上半期の国内情報セキュリティソフトウェア市場は、インターネット経由での企業システム利用やクラウドサービスへのアクセスが増加する中で、エンドポイントセキュリティやID管理の厳格化によるアクセスコントロールを実現するアイデンティティ・デジタルトラストへのニーズが急速に高まり、その結果、前年比成長率14.8%の3,585億3,800万円になると予測している。アイデンティティ・デジタルトラストソフトウェア市場は前年比成長率19.6%、エンドポイントセキュリティソフトウェアは15.9%と、2020年の前年比成長率を上回る成長を遂げると予測している。
同社ではまた、企業のDX進行によるデジタルシフトや、COVID-19後のハイブリッドワークの進行で、今後も国内情報セキュリティソフトウェア市場の拡大は継続すると予測しており、2020年から2025年のCAGR(Compound Average Growth Rate:年間平均成長率)は10.5%に、2025年の市場規模は5,138億6,000万円になると予測している。
複雑化する現在の企業システム環境では複数のクラウド環境に対するセキュリティ対策が求められ、リスク軽減対策としてSaaS型情報セキュリティソフトウェアの需要が高まりを受け、同市場は2021年には前年比成長率21.4%、2,236億8,800万円に、2020年~2025年のCAGR 14.4%の高い成長率になると予測している。