大規模災害に備えバックアップデータを記録したUSBメモリを紛失(豊橋市) | ScanNetSecurity
2024.03.19(火)

大規模災害に備えバックアップデータを記録したUSBメモリを紛失(豊橋市)

愛知県豊橋市は7月9日、上下水道局の公営企業会計システムデータのバックアップに使用するUSBメモリを紛失したと発表した。

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愛知県豊橋市は7月9日、上下水道局の公営企業会計システムデータのバックアップに使用するUSBメモリを紛失したと発表した。

同市では大規模災害時等でのセキュリティ確保のため、バックアップデータを格納した媒体の外部保管を業者に委託、一月当たり2回、市役所と業者所有施設との間でバックアップデータを格納した媒体の入出庫を行っている。外部保管を行う課は、業者が媒体を引き取りに訪問する前日に最新データが記録された媒体を情報企画課に持ち込み、情報企画課では業者に媒体を渡すとともに、約半月前のデータが記録された媒体を業者から引き取り、それを担当課に返却する運用を行っていた。なお、媒体の運搬は鍵付きの専用ケースに入れて行っていた。

今回は、同市の公営企業会計システムの所管課である上下水道局総務課のUSBメモリを5月8日に情報企画課が業者へ引き渡した際、または5月29日に業者からUSBメモリを引き取り、上下水道局総務課に返却する過程での紛失が判明。例月と異なる運用であったため両課における媒体授受の際の事前調整がされておらず、受け渡しの記録簿は行っているものの内容確認が不十分だったことが原因。

紛失したUSBメモリには、上下水道局の公営企業会計システム(予算、決算、執行、固定資産、契約事務等)のうち債権者などの相手方情報(取引業者等の情報)として最大19,828件の個人情報(住所、氏名、郵便番号、電話番号、FAX番号)と最大6,151件の口座情報(口座番号、口座名義人、預金種別、銀行名称、支店名称)が記録されていた。なお、データ保護のため、開封時のパスワード要求、保存されている圧縮ファイルの復元はシステム保守業者のみ可能、復元したファイルは公営企業会計システムでのみ閲覧可能な対策を行っていた。

同市では調査と捜索を行ったが、現時点でUSBメモリは見つかっていない。

同市では今後、情報企画課による業者保管用収納ボックスの入出庫の際の媒体確認、情報企画課と関係課間の媒体授受時の双方による確認の徹底と通常時及び更新時における媒体の取扱いマニュアルの整備を行い再発防止を図る。
《ScanNetSecurity》

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