独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は2月25日、ZyXELが提供するNAS製品「ZyXEL NAS」に任意のコマンドが実行可能な脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。CVSS v3による最大Base Scoreは9.8。「ZyXEL NAS ファームウェアバージョン 5.21 およびそれ以前」は、CGI実行ファイルweblogin.cgiが、渡されたusernameパラメータの無害化処理が適切に行われていないことが原因で、Webサーバ権限でコマンドインジェクションが可能になる脆弱性(CVE-2020-9054)が存在する。また、setuidユーティリティを悪用することで、root権限で任意のコマンドを実行することも可能になる。JVNでは、開発者によるとNAS326、NAS520、NAS540、NAS542は脆弱性を解消したファームウェアを提供しており、アップデートを呼びかけている。しかし、NSA210、NSA220、NSA220+、NSA221、NSA310、NSA310S、NSA320、NSA320S、NSA325、NSA325v2はサポートが終了しているため、修正プログラムは提供されない。JVNでは脆弱性の影響を軽減するワークアラウンドを紹介している。