Cylance Japan株式会社は4月22日、「BlackBerry Cylance 2019年 脅威レポート(BlackBerry 2019 Threat Report)」日本語版を公開した。同レポートは、2018年における同社のユーザのデータを対象としたもの。新たに「E:I:D指標」を取り入れている。これは、実行(execution)、個人情報(identity)、サービス拒否(denial of service)(可用性)の3つのカテゴリを基準として脅威を評価するもの。1がもっとも低く、10がもっとも高い脅威としている。2018年におけるWindowsへの脅威の上位は、アドウェア「MyWebSearch」(EID評価:1)、正当なソフトウェアと広告パートナーからの望ましくない製品をバンドルした「InstallCore」(同:1)、ランサムウェア「PolyRansom」(同:4)、ファイル感染マルウェア「Neshta」(同:6)、ダウンローダー「Upatre」(同:4)となっている。トップ10でEID評価がもっとも高かったのは、9位のトロイの木馬「QUKART」(同:7)であった。2018年に確認されたマルウェア攻撃の総数は前年から10%増加した。サイバー攻撃の標的となった業種の上位は、食品業界、ロジスティック業界、非営利団体であった。ランサムウェアの標的では、テクノロジー部門、消費財、製造業が上位となった。コインマイナーでは、食品業界、テクノロジー部門、プロフェッショナルサービスが上位となっている。レポートではこのほか、APT攻撃キャンペーン「OceanLotus Group」や、高度な技術を持つ脅威グループ「White Company」について分析している。