毎夏ラスベガスで開催される Black Hat USA は、今年で通算 21 回目の開催を数える、世界最高峰の国際サイバーセキュリティカンファレンスである。専門家向けの高度な「TRAINING」、世界中の研究者から寄せられた公募論文を10倍の競争倍率で厳選した「BRIEFINGS」、先進的な製品やサービスを展示する「BUSINESS HALL」などから構成される。
Black Hat は、開催終了後に世界トップクラスのハッカーが終結するイベント「DEF CON」が開かれることもあり、「コンピュータギーク色」が強いが、その会場で意外な人物に遭遇した。Tシャツにボタンダウンの半袖シャツを羽織った出で立ちの、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社代表取締役社長 小田島 潤 氏である。
国内有数の技術水準を持つセキュリティ企業が Black Hat へ参加し情報収集はもちろん、出展者として積極的情報発信をすることは何の不思議もないのだが、NRIセキュアの社長自ら Black Hat に参加していることは、少々の意外感がある。編集部が小田島氏に話を聞いた。