デジサート・ジャパン合同会社は1月25日、記者説明会を開催した。DigiCertの最高経営責任者(CEO)であるジョン・メリル氏は、「2017年12月に、以前はベリサインとして知られていたシマンテックのWebサイトセキュリティ部門の買収により、世界最大のSSL/PKIのプロバイダが生まれた」と述べた。またジョン氏は、2003年に設立されたDigiCertは「IoTを含むすべてのデバイスをセキュアにすること」をミッションとしており、そのために有効な反面、導入プロセスが複雑なSSLについて、高い技術でサポートする会社であると説明した。そして「お客様を大切にすること」「インターネットセキュリティのさらなる向上に貢献すること」「技術革新を進めること」を重視しているとした。また、日本は技術的に進んでいる国であり、最先端のセキュリティが必要であるとし、3カ所の事業所、100名以上の従業員という現在の国内の体制を拡大していくとした。さらに、2018年のうちに日本に認証局(CA)を構築し、日本の技術を活用して実装やサポートを提供、ベストなレベルのセキュリティを提供し、その経験を世界にフィードバックしていくと述べた。DigiCertの製品担当エグゼクティブバイスプレジデントであるジェレミー・ローリー氏は、DigiCertの強みとして「拡張性の高いバックエンド」「イノベーション」「お客様中心」「信頼性」を挙げた。そして今年は2つの重要な日があるとして、3月15日にChromeのBeta版が2016年6月1日以前にシマンテックが発行した証明書の信頼を停止、9月13日には同じくシマンテックが発行したすべての証明書の信頼を停止することを説明した。またジェレミー氏は、デジサートのビジョンとして「直感的でシンプルなPKIプラットフォーム」「合理化されたひとつのアーキテクチャ」「自動化に次ぐ自動化」「お客様による選択」「インターネットセキュリティ標準の改善」を挙げ、それらに対し次世代プラットフォームへの投資や利用中の技術への実装を進めていくとした。さらに、日本はIoTセキュリティの啓発が不十分であるとして、認証、安全性、暗号化のバランスが取れたソリューションを展開し、日本の基準が世界標準になることを目指すとした。そしてデジサート・ジャパンの営業本部長である平岩義正氏は、ベリサイン、シマンテック、そして今回のデジサートと3社を経験しているが、今回が一番エキサイティングであると述べた。その理由として、日本への投資が一番大きく過去最大規模であることを挙げた。また、PKIベンダに戻ったことについて、常時SSL化の必須化によるSSLの需要、IoTではチップに対して起動するプログラムのコードサイニングがひとつのプラットフォームで一貫して行え、MPKIとの相性もいいこと、顧客第一主義であることなどを挙げた。なお、現時点では混乱する状態なので、落ち着いてきたら複数あるブランドを簡略化するとともに、日本由来であることがわかり、すべての機能を持つことがわかるようなブランド名を作りたいとした。また、セキュアドシールも認知度が高いため、ロゴの変更にとどめる可能性が高いとした。