MMD研究所は12月20日、マカフィー株式会社と共同で実施した「公衆無線LAN利用者実態調査」の結果を発表した。この調査は2017年11月15日~11月17日、15歳~69歳の男女5,007人を対象に実施した事前調査で「スマートフォンを公衆無線LANに接続させたことがある」と回答した男女1,556人を対象にインターネット調査により実施したもの。事前調査で「スマートフォンを利用している」と回答した男女に対し、スマートフォンでの公衆無線LANの利用について聞いたところ、「公衆無線LANを利用したことがある」と回答した人は69.4%だった。年代別では、10代が84.8%ともっとも多く、20代の79.3%が続き、若年層ほど利用率が高いことがわかった。また、「スマートフォンで公衆無線LANを利用したことがある」と回答した男女に、公衆無線LANの利用理由を複数回答で聞いたところ、「携帯電話回線のパケット量を節約するため」が62.3%ともっとも多く、「無料または安く利用できるサービスのため」(40.0%)、「通信速度が速いから」(25.3%)と続いた。公衆無線LAN利用者に通信制限経験者が多い結果も出ており、通信制限時や通信制限にかからないための対応策として、無線LANを利用している人が多いことがわかった。接続経験のある公衆無線LANの種類については、「お店やホテルなどが提供している公衆無線LAN」(87.8%)がもっとも多く、「キャリアやプロバイダが提供している公衆無線LAN」(24.0%)が続き、「どこが提供しているかわからない公衆無線LAN」も17.5%が回答した。利用した無線LANは、「パスワード/登録が必要な公衆無線LAN」の利用が73.1%であるのに対し、「パスワード/登録が不要な公衆無線LAN」は65.6%であった。お店やホテルなどが提供する「パスワード不要な公衆無線LAN」の利用者は、63.5%が「利用への抵抗がない」と回答しており(「あまり抵抗感はない」38.6%、「抵抗感は全くない」24.9%を合算)、「提供元不明の接続可能そうなパスワードが不要の公衆無線LAN」の利用者は、55.5%が「利用への抵抗がない」と回答している(「あまり抵抗感はない」30.9%、「抵抗感は全くない」24.6%を合算)。一方で、公衆無線LANの利用に関して思うことでは、「接続できる場所が少ない」が53.4%ともっとも多く、「セキュリティが不安だ」(53.0%)、「速度が遅い」(27.6%)とネガティブな意見が上位に並んだ。また、無線LANの利用が原因で引き起こされたと思われる事態では、「迷惑メールが送られてくるようになった」(12.1%)、「自動的にWi-Fiを接続する設定にしていたために、知らない間にWi-Fiに接続されていた」(6.0%)、「ログインが必要なサイトへの不正ログインが確認された」(3.3%)などが挙がった。