一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は6月28日、「世界的に猛威を振るうランサムウエアへの注意」を発表した。5月にランサムウェア「WannaCrypt(WannaCry)」が世界中で猛威を振るったが、それ以降も世界各地でランサムウェアによる被害が継続している。また、6月27日(現地時間)に欧州を中心に被害が伝えられている「Petya」など、まったく異なる種類のランサムウエアが世界各地で複数観測されている。また、ランサムウェアの主な感染経路には、「メール」「Webサイト閲覧」「ネットワーク接続」などがあり、初期感染や感染拡大の際にはOSやソフトウェアの脆弱性を悪用されるケースがある。たとえば「WannaCrypt(WannaCry)」やその亜種は「MS17-010」で修正される脆弱性を悪用し、ワーム機能によって感染を拡大した。なお、「Petya」の感染経路などについてJPCERT/CCでは確認できていないとしているが、初期感染にMicrosoft Office の脆弱性「CVE-2017-0199」を悪用し、その後の感染拡大には「MS17-010」を悪用するという情報があるという。