株式会社アイ・ティ・アール(ITR)は6月27日、国内のCSMS/PSIRT/IoTセキュリティ構築運用支援サービス市場規模推移および予測を発表した。これによると、同市場の2016年度の売上金額は24.8億円、前年度比33.3%増と高い伸び率を示した。CSMSはComputer Security Management Systemの略で、産業用オートメーションおよび制御システムを対象としたコンピュータセキュリティのマネジメントシステムのこと。PSIRTはProduct Security Incident Response Teamの略で、製品のセキュリティや脆弱性対応などを行う専門チームのことを指す。同社のシニア・アナリストである大杉豊氏は、「日本はグローバルと比較して、インダストリー4.0に伴ってオープン化される制御システムや産業用オートメーション、IoT機器へのセキュリティ対応、またBCP対応や重要インフラ産業のセキュリティ対応も国策を含めて遅れている。今後は、産業用オートメーションおよび制御システムのセキュリティを管理するためにCSMSの導入や、IoTセキュリティの構築が企業責務として求められることから、同市場のサービスは国内で早急に発展する」とコメントしている。