――ICSの領域で、御社の製品が優位性を発揮するのはどこですか?産業用システムは継続性が重要で、特に、ICSなどの制御系システムは安全性が欠かせません。なぜなら、重要インフラに関するプラントなどの制御を奪われると、クリティカルな被害につながるからです。ICSを安全に運用していくためには、システムを監視し続け、平常時の状態を把握し、外部から何か変更を加えられていないかを検知する必要があります。ここにトリップワイヤ・ジャパンが業界のリーダーとして培ってきた変更検知・改ざん検知や、脆弱性管理といった技術が活用可能だと考えています。国内で「Tripwire Enterprise」は、官公庁や一般企業を中心に約1,000社の導入実績があり、特に、2015年に通信、放送システムを手がけるBelden社の傘下となってからは、インダストリー分野で高まるセキュリティのニーズに応える取り組みも推進しています。内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)が定める「重要インフラ13分野」のうち、「情報通信」「金融」「航空」「鉄道」「電力」「ガス」「政府・行政サービス」「化学」「クレジット」「石油」の10分野をサイバー攻撃対策の重点領域に位置づけ、その分野に強い弊社パートナー様とのリレーションシップにより、電力プラントなど重要インフラ領域に強力に導入を提案、推進していける強みがあります。――Security Days Spring 2017 の講演や展示の見どころは何ですか。米国からCTOのデイビッド・メルツァーが来日し、3月9日(木)午前9時55分から「産業制御システムのセキュリティ:脅威と解決策」をテーマに、情報技術(IT)と運用技術(OT)の融合についてのセッションを行います。エネルギー産業および製造業や、鉄道、化学といった重要インフラ分野のICSに今どんなリスクや脅威があり、どんな対策が必要になるか、米国の最新トレンドや弊社のビジョンを、事例を交えながら紹介します。IoTが進み、産業用機器のセキュリティ対策は、今後ますます不可欠なものとなるでしょう。製造業に限らず、重要インフラ産業に携わる方や、ICSのセキュリティ対策を考えなければいけない経営層や管理者に来場していただけると、有益な話が聞けるのではないでしょうか。――ありがとうございました。