IoT機器を狙う「Mirai」やその亜種の感染を目的とするアクセスが増加(警察庁) | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

IoT機器を狙う「Mirai」やその亜種の感染を目的とするアクセスが増加(警察庁)

警察庁は、@policeにおいて「『Mirai』ボットの亜種等からの感染活動と見られるアクセスの急増について」を発表した。

脆弱性と脅威
宛先ポート37777/TCP に対するアクセス件数の発信元国・地域別推移
  • 宛先ポート37777/TCP に対するアクセス件数の発信元国・地域別推移
  • 宛先ポート23231/TCP に対するアクセス件数の発信元国・地域別推移
  • 宛先ポート6789/TCP に対するアクセス件数の発信元国・地域別推移
  • HTTP 接続時に表示されるログイン画面
  • 宛先ポート22/TCP に対するアクセス件数の発信元国・地域別推移(TCP シーケンス番号と宛先IP アドレスが一致するアクセスのみ)
警察庁は1月20日、@policeにおいて「『Mirai』ボットの亜種等からの感染活動と見られるアクセスの急増について」を発表した。同庁のインターネット定点観測システムでは、「海外製デジタルビデオレコーダ等を標的としたアクセスの急増」「宛先ポート6789/TCP に対するアクセスの急増」「宛先ポート22/TCP 及び2222/TCP に対するアクセスの急増」を観測しているという。

同システムでは12月10日頃から、主に海外製デジタルビデオレコーダの映像配信等で使用されているポート「37777/TCP」を宛先とするアクセスの急増を観測した。このアクセスには、WAN側の「23231/TCP」へのアクセスをLAN内の機器の「23/TCP」にポートマッピングする設定がJSON形式で記載されていた。これにより、UPnPが動作する一部の機器では不正に侵入される可能性がある。

また12月18日頃からは、「6789/TCP」ポートへのアクセスが急増した。このアクセスは、BusyBoxコマンドを使用し「19058/TCP」ポートにバックドアを構築するものと考えられるという。なお、発信元にWebブラウザで接続したところ、デジタルビデオレコーダ等のログイン画面が表示された。多くのデジタルビデオレコーダにバックドアが構築されているとみている。

12月下旬からは、SSHに使用される「22/TCP」および「2222/TCP」ポートに対するアクセスの増加を確認している。これら一連のアクセスの増加は、分析するとIoT機器を狙うボット「Mirai」の特徴と一致していた。また、Miraiの亜種としてSSHを狙う「Rakos」も発見されている。同庁では対策として、IoT機器のユーザ名およびパスワードを初期設定から変更すること、インターネットにはルータを介して接続すること、ファームウェアのアップデートがあれば適用することなどを挙げている。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

編集部おすすめの記事

特集

脆弱性と脅威 アクセスランキング

  1. Assimp にヒープベースのバッファオーバーフローの脆弱性

    Assimp にヒープベースのバッファオーバーフローの脆弱性

  2. スマホアプリ「ピッコマ」に外部サービスの APIキーがハードコードされている問題

    スマホアプリ「ピッコマ」に外部サービスの APIキーがハードコードされている問題

  3. 「ポケモンセンターオンライン」を装ったフィッシングサイトに注意喚起(ポケモンセンター)

    「ポケモンセンターオンライン」を装ったフィッシングサイトに注意喚起(ポケモンセンター)

  4. NETGEAR 製ルータにバッファオーバーフローの脆弱性

  5. JPCERT/CC、仮想通貨マイニングツールのXMRigの設置を狙った攻撃を順序立てて詳説~対策マニュアルとしても有効

  6. PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

  7. HOME SPOT CUBE2 に複数のバッファオーバーフローの脆弱性

  8. メルカリがフィッシング詐欺に注意喚起、アプリの利用など推奨

  9. 「GROWI」にWebブラウザ上で任意のスクリプトを実行される複数の脆弱性(JVN)

  10. 同日に再攻撃やフリーツール悪用も、2022年下半期 IPA 届出事例

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×