警察庁は9月15日、@policeにおいて2016年上半期(1月~6月)の「インターネット観測結果等」を発表した。上半期のトピックとして、「Apache Struts 2 の脆弱性を標的としたアクセスの観測」「産業制御システムで使用される通信プロトコルに対するアクセスの観測」「IP電話に対する探索行為の増加」の3つを挙げ、それぞれの詳細と対策方法を公開している。「Apache Struts 2」は、4月21日に開発元であるThe Apache Software Foundationから深刻な脆弱性(S2-032、CVE-2016-3081)が公開され、4月26日以降に同庁は国外のWebサイトに複数の攻撃ツールが公表されたことを確認している。これらの攻撃ツールの中には、専門的な知識がなくてもマウス操作のみで容易に攻撃が可能と思われるものもあったという。4月27日にはこの脆弱性を標的とするアクセスを観測し、注意喚起を発表している。また4月中旬から、産業制御システムで使用されるPLCへのアクセスの増加を観測した。これは特定の2社のメーカー製PLCを狙ったもので、多くは検索サービスを提供する組織からのものであったが、4月中旬以降は別の複数の発信元からインターネット上のさまざまなサービスを対象に、複数のポートに対して探索が行われていた。IP電話においては、管理用インタフェースへのログイン試行や、SIPサーバ、H.323 プロトコルで使用されるポートを対象とした探索行為を観測している。
ハッカーがデモ用の油井で「破壊的惨事」を誘発~「つまらないほど簡単な」SCADA のエクスプロイト、液体装置のサイバーアルマゲドンは間近に起こりえると示唆(The Register)2013.8.16 Fri 8:30