一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は7月19日、「CGI等を利用するWebサーバの脆弱性(CVE-2016-5385等)」に関する注意喚起を発表した。これは、CGI等を利用するWebサーバにおいて、リモートからProxyヘッダを含むリクエストを受信した場合に、サーバの環境変数HTTP_PROXYに意図しない値が設定されるというもの。脆弱性を悪用されると、中間者攻撃が行われたり、不正なホストに接続されるなどの可能性がある。この脆弱性は、環境変数HTTP_PROXYを参照してHTTPアウトバウンド通信を行う WebサーバやWebアプリケーションに存在し、「PHP(CVE-2016-5385)」「GO(CVE-2016-5386)」「Apache HTTP Server(CVE-2016-5387)」「Apache Tomcat(CVE-2016-5388)」「HHVM(CVE-2016-1000109)」「Python(CVE-2016-1000110)」が影響を受けることが確認されている。JPCERT/CCでは、「リクエストに含まれるProxyヘッダを無効にする」「CGIにおいて、環境変数HTTP_PROXYを使用しない」「ファイアウォールなどを用いてWebサーバからのHTTPアウトバウンド通信を必要最小限に制限する」といった回避策を適用することで、脆弱性の影響を軽減できるとしている。また、各ソフトウェアのディストリビュータや開発者から脆弱性を修正したバージョンが公開される可能性があるので、ディストリビュータや開発者からの情報を定期的に確認することを勧めている。