七月九日 午後 工藤伸治
調べてみるとデータは外部に持ち出されていた。詳細なフォレンジックをかけるまでもなく、すぐにわかった。間抜けなシステム屋は、どこまで行っても間抜けだ。外部に持ち出されてないなんて、よく言えたもんだ。オレは、すぐに柳沢に電話した。怒鳴りつけてやろうかと思ったが、なんとか我慢した。概略を伝えて、すぐにサイエッグ社に向かった。
柳沢は、昨日と同じ会議室で待っていた。あいまいな表情で挨拶してきたが、オレはそれを手で制して本題に入った。
「データはメールで外部送信されてたよ」
オレが説明すると、柳沢は絶句していた。そりゃそうだ。金科玉条の如く守ってきたルールは実はなんの役にも立たないってわかったんだからな。
幸いなことに、これらの履歴書の情報はほとんどの場合少なくとも 10 年前のものだが、それでも個人情報が多く含まれていることには変わりない。
大英図書館には多くの個性がある。独特の複雑な役割分担があり、それは法律で独自に規制されている。別の見方をすれば、ITインフラストラクチャは古くから確立されたコアサービスとの間でリソースを奪い合い、しばしば失敗するという点で、国やその他の大規模な組織の典型である。大英図書館の状況も、うまくいかないことの壮大な例にすぎない。
興味深い研究発表として、イスラエル工科大学やコーネル工科大学などの研究者は、OpenAI の ChatGPT や Google の Gemini など、生成 AI を活用する AI アプリケーションを標的としたゼロクリックワーム「Morris II」を開発し、ユーザーの個人情報の窃取に成功したことを発表しました。