東京都と神奈川県は7月9日、子どもの感染症である手足口病が警報基準値を超えたことを発表。東京都では過去5シーズンの中でも高い水準、神奈川県も例年同時期より多い患者数となっており、感染予防を呼びかけている。 第27週(6月29日~7月5日)における小児科医療機関の定点あたり患者報告数は、東京都で5.87人、神奈川県で6.09人。2都県の警報基準値である5.0人を超え、警報が発令された。特に東京都では、過去5シーズンでは平成25年の流行時についで高い値だという。都内の31保健所中15保健所で警報基準値を超え、管内人口の合計は、都全体の51.14%にあたる。神奈川県でも、例年同時期と比較して多い報告数となっている。 また、東京都では、ヘルパンギーナおよび咽頭結膜熱(プール熱)の感染者数も高い水準だという。第27週の定点あたり患者報告数は、ヘルパンギーナが1.26人(警報基準値6.0人)、咽頭結膜熱が0.70人(警報基準値3.0人)。今後の流行に注意が必要となっている。 手足口病、ヘルパンギーナおよび咽頭結膜熱は、ウイルスによる感染症で、主にウイルスが含まれた咳やくしゃみを吸い込んだり、手を介して口に触れたりすることで感染する。感染を防ぐには、咳やくしゃみをする時には口と鼻をティッシュなどでおおう、集団生活ではタオルの共用を避けることなどがポイント。症状がおさまった後も患者の便にはウイルスが含まれるため(2~4週間)、トイレやオムツ交換の後は、手洗いが重要だという。