独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は9月30日、「『高度標的型攻撃』対策に向けたシステム設計ガイド」を公開したと発表した。IPAでは、2010年12月に「脅威と対策研究会」を設置し、標的型攻撃から組織の情報システムを守るためのシステム設計ガイドを公開しており、本書はその最新改訂版となる。本版では、システム内部に深く侵入してくる高度な標的型攻撃を対象に、システム内部での攻撃プロセスの分析と内部対策をまとめている。また、改訂ポイントのひとつとして、前版に対するヒアリング結果や意見を基に、よりシステム設計・運用現場が利用しやすいよう、対策を整理した。具体的には、攻撃者に狙われやすいシステム上の弱点(問題点)、対策の目的となる「統制目標」を明確にするとともに、これまで検討してきた対策を統制目標ごとに再整理し、6つの「対策セット」にまとめた。対策の統制目標を明確にすることで、本書に記載された対策セットにかかわらず、別の有意義な対策も検討できるようにした。