独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)は6月6日、「OpenSSL」における Change Cipher Spec メッセージ処理の脆弱性対策について注意喚起を発表した。これは、オープンソースの暗号通信ライブラリである「OpenSSL」において、初期 SSL/TLS ハンドシェイクにおける Change Cipher Spec メッセージの処理に脆弱性(CVE-2014-0224)が発見されたというもの。CVE-2014-0160(Heartbleed)とは異なる脆弱性となる。本来、SSL/TLS による暗号通信では、利用者とWebサイトの通信経路上に攻撃者が割り込み、通信内容を盗聴したり改ざんしようとする攻撃(中間者攻撃)を防ぐことができる。しかし、この脆弱性を悪用されると、中間者攻撃を防ぐことができず、暗号通信の内容が漏えいしたり、改ざんされる可能性がある。本脆弱性の影響を受けるのは、以下の組み合わせの場合となる。サーバ側:・OpenSSL 1.0.1 系列のうち 1.0.1g およびそれ以前クライアント側:・OpenSSL 1.0.1 系列のうち 1.0.1g およびそれ以前・OpenSSL 1.0.0 系列のうち 1.0.0l およびそれ以前・OpenSSL 0.9.8 系列のうち 0.9.8y およびそれ以前なお本脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき、株式会社レピダムの菊池正史氏からIPAが届出を受け、JPCERT/CCが製品開発者と調整を行い公表したものとなる。