株式会社Doctor Web Pacific(Dr.WEB)は7月30日、モバイルデバイス上に「Android.SmsSend」トロイの木馬をインストールする、悪意のある複数のプログラムをGoogle Play上で発見したと発表した。Doctor Webのアナリストによって発見されたこれらのプログラムは、ベトナムのデベロッパーAppStore Jscのもので、アダルトコンテンツを表示させるオーディオプレイヤーや動画プレイヤーを装っている。Google Playの統計によると、これら3つのプログラムの合計インストール数は1万1,000~2万5,000件に及んでいる。Doctor WebはGoogle社に対し、このケースに関する報告を直ちに行っているという。これらのアプリケーションは一見無害に見えるが、実際には「Android.SmsSend」トロイの木馬を含んだapkファイルが組み込まれている。起動されると希望するコンテンツをダウンロードするようユーザに促すが、ユーザが同意しても目的のファイルはダウンロードされず、代わりに別のアプリケーションのインストールが開始される。例えば、動画プレイヤープログラムは別のアダルト動画をユーザに勧める。ユーザがアプリケーションのインストールに同意してしまうと、「Android.SmsSend.517」トロイの木馬がデバイス上にインストールされ、マルウェアの設定ファイル内で指定された番号8775へユーザの許可なしにSMSを送信する。このトロイの木馬は実際にアダルト動画の再生も行うため、ユーザが気づきにくい。