Adobe Flash Player の AMF エラーメッセージ処理に起因する任意コード実行の脆弱性 | ScanNetSecurity[国内最大級のサイバーセキュリティ専門ポータルサイト]
2017.11.24(金)

Adobe Flash Player の AMF エラーメッセージ処理に起因する任意コード実行の脆弱性

脆弱性と脅威 エクスプロイト

1.概要
Adobe Flash Player には、AMF エラーメッセージを取り扱う際に特定の AMFデータを本来とは異なるデータ型で処理してしまう脆弱性が存在します。
ユーザが悪質な SWF ファイルを利用する Web ページまたは SWF ファイルが埋め込まれた Office ドキュメントを閲覧した場合、リモートの第三者によってシステム上で不正な操作が実行される可能性があります。
この脆弱性は Microsoft Vulnerability Research (MSVR) が発見し、Adobe Systems が 2012/5/4 にアドバイザリと共に解消バージョンの Flash Player を公開した問題です。
既にこの脆弱性を悪用する攻撃が確認されており、攻撃を受ける可能性が高いことが考えられるため、影響を受けるバージョンの Flash Player を利用するユーザは可能な限り以下に記載する対策を実施することを推奨します。


2.深刻度(CVSS)
9.3
http://nvd.nist.gov/cvss.cfm?version=2&name=CVE-2012-0779&vector=%28AV%3AN/AC%3AM/Au%3AN/C%3AC/I%3AC/A%3AC%29


3.影響を受けるソフトウェア
Adobe Flash Player 10.3.183.18 for Linux 以前
Adobe Flash Player 11.2.202.233 for Linux 以前
Adobe Flash Player 10.3.183.17 for Macintosh 以前
Adobe Flash Player 11.2.202.233 for Macintosh 以前
Adobe Flash Player 10.3.183.18 for Windows 以前
Adobe Flash Player 11.2.202.233 for Windows 以前
Adobe Flash Player 11.1.111.8 for Android 2.x/3.x 以前
Adobe Flash Player 11.1.115.7 for Android 4.x 以前

※Google Chrome に同梱される Adobe Flash Player もこの脆弱性の影響を受けますが、自動的に解消バージョンの Flash Player にアップデートされます。


4.解説
Real Time Messaging Protocol (RTMP) は、Flash Player と Flash Media Server との間で音声や動画データを転送するために利用されるストリーミング用のプロトコルです。
この通信で使用されるデータは、バイナリ形式の Action Message Format (AMF) を利用し、既定では、1935/tcp ポートを利用して通信を行います。

Adobe Flash Player には、RTMP サーバからの AMF エラーメッセージの取り扱いに不備があります。
このため、SWF ファイルを介して AMF 0 形式の不正な _error レスポンスを処理した場合に、特定の AMF データを本来とは異なるデータ型で処理してしまうことにより、意図しないメモリ領域を参照してしまう脆弱性が存在します。

この脆弱性を利用することで、リモートの攻撃者は Flash Player を実行するユーザの権限で任意のコード実行が可能となります。

なお、Adobe Systems を含め Symantec, Trend Micro などによれば、この脆弱性を悪用した標的型メール攻撃を確認していると報告しています。

Adobe Flash Player の脆弱性(CVE-2012-0779)を悪用する標的型攻撃
http://www.symantec.com/connect/blogs/adobe-flash-player-cve-2012-0779
脆弱性「CVE-2012-0779」および「CVE-2012-0507」を突く攻撃に要注意
http://blog.trendmicro.co.jp/archives/5181
「緊急」CVE-2012-0779 の脆弱性と韓国語を利用した APT 攻撃
http://jp-erteam.nprotect.com/101
A technical analysis of Adobe Flash Player CVE-2012-0779 Vulnerability
http://blogs.technet.com/b/mmpc/archive/2012/05/24/a-technical-analysis-of-adobe-flash-player-cve-2012-0779-vulnerability.aspx


5.対策
以下の Web サイトを参考に、下記のバージョンの Adobe Flash Player にアッ
プデートすることで、この脆弱性を解消することが可能です。

Adobe Flash Player 10.3.183.19 for Linux 以降
Adobe Flash Player 11.2.202.235 for Linux 以降
Adobe Flash Player 10.3.183.19 for Macintosh 以降
Adobe Flash Player 11.2.202.235 for Macintosh 以降
Adobe Flash Player 10.3.183.19 for Windows 以降
Adobe Flash Player 11.2.202.235 for Windows 以降
Adobe Flash Player 11.1.111.9 for Android 2.x/3.x 以降
Adobe Flash Player 11.1.115.8 for Android 4.x 以降

Adobe セキュリティ情報 APSB12-09
http://kb2.adobe.com/jp/cps/936/cpsid_93612.html


6.ソースコード
(Web非公開)

(執筆:株式会社ラック サイバー脅威分析センター

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Scan Tech Report
http://scan.netsecurity.ne.jp/archives/51916302.html

《吉澤 亨史》

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