株式会社Doctor Web Pacific(Dr.WEB)は3月28日、「2012年2月のウイルス脅威」をまとめ発表した。2月にDr.Web CureIt!によってユーザのコンピューター上で検出された悪意のあるプログラムの中で最も多かったのは、ハードドライブ上のファイルを感染させる「Win32.Expiro.23」であった。この悪意のあるプログラムは、ひとたびシステム内に侵入するとその権限を昇格させて実行ファイルを感染させる。2月はブロッカーの数が減少した一方で、32ビット版のWindows上でのみ動作するトロイの木馬「Trojan.OneX」が出現した。「Trojan.OneX.1」はFacebookユーザを狙い、ユーザが入力したテキストをを別のメッセージに置き換える。続いて確認された「Trojan.OneX.2」では、skype、pidgin、aim、msnmsgr icq.exe、yahoom、ymsg_tray.exe、googletalk、xfire.exeなどの一般的なメッセンジャーソフトも悪用する。置き換えられたメッセージには悪意あるフィッシングサイトへのリンクが含まれているものがある。2月はこのほか、「BackDoor.Volk」と名付けられた悪意のあるプログラムファミリーや、PCに接続されたWebカメラの映像を盗み見る「BackDoor.Webcam.9」、DDoSボット「Trojan.Tenagour.9」などが確認されている。