「N電気から来たレポートです。フォレンジックだけじゃなく、アクセスログなど総合的に調査しました。しかし本体DBが不正アクセスされたような痕跡は、ありませんでした」
川崎は、床に置いた袋から何冊ものファイルを取り出して机の上に置いた。N電気にフォレンジックを頼むなんて頭のネジがだいぶゆるんでやがる、とオレは思ったが当然口には出さないでおいた。大人だからな。
N電気は大手だがろくな仕事をしない。おそらくこの案件は、他のサイバーセキュリティ専門会社に外注したに違いない。
「ふーん、このSってなに?」
「それだけやって情報漏れてちゃしょうがないんだけどさ」オレが言うと、川崎の顔が歪んだ。いけねえ、またひとこと多かった。どうもオレは、つい本音をもらしてしまう。悪い癖だ。
幸いなことに、これらの履歴書の情報はほとんどの場合少なくとも 10 年前のものだが、それでも個人情報が多く含まれていることには変わりない。
大英図書館には多くの個性がある。独特の複雑な役割分担があり、それは法律で独自に規制されている。別の見方をすれば、ITインフラストラクチャは古くから確立されたコアサービスとの間でリソースを奪い合い、しばしば失敗するという点で、国やその他の大規模な組織の典型である。大英図書館の状況も、うまくいかないことの壮大な例にすぎない。
興味深い研究発表として、イスラエル工科大学やコーネル工科大学などの研究者は、OpenAI の ChatGPT や Google の Gemini など、生成 AI を活用する AI アプリケーションを標的としたゼロクリックワーム「Morris II」を開発し、ユーザーの個人情報の窃取に成功したことを発表しました。