世界市場が認めたアンチスパムベンダーが日本市場に本格参入 「バラクーダネットワークス」の日本市場における戦略に迫る 第2回 | ScanNetSecurity
2024.04.26(金)

世界市場が認めたアンチスパムベンダーが日本市場に本格参入 「バラクーダネットワークス」の日本市場における戦略に迫る 第2回

インターネットや電子メールが多くの人たちにとって重要な通信手段となった現在、多くの利用者が頭を悩めているのが承諾なしで送られてくる「スパムメール(迷惑メール)」の問題だ。アメリカでは、すでに2003年12月に、いわゆる「スパム規制法」が誕生するなど、今やス

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インターネットや電子メールが多くの人たちにとって重要な通信手段となった現在、多くの利用者が頭を悩めているのが承諾なしで送られてくる「スパムメール(迷惑メール)」の問題だ。アメリカでは、すでに2003年12月に、いわゆる「スパム規制法」が誕生するなど、今やスパムメール問題はひとつの社会問題ともいえる。そんな状況の中、アンチスパムのアプライアンス製品を手がける米・バラクーダネットワークスが日本市場に本格的に「上陸」した。スパム対策先進国・アメリカで市場から絶大な評価を得ている同社の日本市場での戦略についてレポートする。

● バラクーダスパムファイアウォールは
  基本機能のみで70%のスパムをブロック

 バラクーダネットワークスはアンチスパムのアプライアンス製品を手がけるベンダーである。日本国内では、アンチスパムとは、個人のインターネットユーザーが電子メールのクライアントソフトやウイルス対策ソフトに補足的に追加されている機能を活用しているケースが多い。いわば、「本格的なアンチスパムのアプライアンス製品が存在せず」、「ソフトウェアベースでの対策にとどまっている」のが実情だ。そのような状況の中で、バラクーダネットワークスが日本市場で本格的にアンチスパムのアプライアンス製品を投入した意義は大きい。

 さて、「バラクーダスパムファイアウォール」の特長について、同社のシステムエンジニアの鈴木啓之氏は「10段階の防御手法によってスパムメールを検出してフィルタリングしている。精度の高い検出とブロック、そして導入しやすく設定・管理もしやすいところ」と語る。DOS攻撃やSMTPポートへの辞書攻撃からの保護をはじめ、「IPブロックリスト」では「スパムメールを配信するSMTPサーバのIPアドレス」のリストである「RBL」と独自に構築した「スパム関連IPアドレスのブラックリスト」を活用し、送られてくる電子メールのIPアドレスを逐一チェックし、適合すればブロックする機能を提供している。あわせて電子メールの流量を制限する「レートコントロール」の機能も提供。「DOS攻撃・辞書攻撃からの保護、IPブロックリスト、レートコントロールの3つの機能で現在、受け取っているスパムメールの70%はフィルタリングしてブロックできる」(鈴木氏)という。「この3つの機能はデフォルトで使える機能でカスタマイズや詳細な設定が不要。『この3つの機能だけで十分、快適なメール環境が整った』という利用者も多い」(鈴木氏)そうだ。

 また、バラクーダスパムファイアウォールには、ウイルスチェック機能も搭載されている。同社のセールスマネージャーの小林容樹氏は「利用者がすでに導入しているウイルス対策を補完する機能である。ただ、スパムメールの約30%はウイルスメールであるともされている。そのためスパム対策とウイルス対策を相互補完的に行うことが重要」と指摘する。同社では、日々新種が生まれるスパムメールとウイルスに対応するためアメリカの本社に「バラクーダセントラル」と呼ばれる最新鋭拠点を設置。ヨーロッパと中国の拠点で収集した最新のスパムメールやウイルス情報ともあわせながら「24時間体制で1時間に1度の頻度でスパムメールやウイルス定義ファイルを更新」している。その最新情報は、バラクーダスパムファイアウォールが毎時、自動的に「バラクーダセントラル」のサイトにアクセスし、入手できるようになっている。

【執筆:下玉利 尚明】

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(この記事には続きがあります。続きはScan本誌をご覧ください)
http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec
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