IPA「経営者のためのランサムウェア対策ハンドブック」公開 ~ 脅威に立ち向かうには経営者の関与が不可欠 | ScanNetSecurity
2026.09.15(火)

IPA「経営者のためのランサムウェア対策ハンドブック」公開 ~ 脅威に立ち向かうには経営者の関与が不可欠

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は9月8日、「ランサムウェア被害から学ぶ教訓集~経営者のためのランサムウェア対策ハンドブック~」を公開した。

調査・レポート・白書・ガイドライン
「ランサムウェア被害から学ぶ教訓集~経営者のためのランサムウェア対策ハンドブック~」表紙

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は9月8日、「ランサムウェア被害から学ぶ教訓集~経営者のためのランサムウェア対策ハンドブック~」を公開した。

 同資料は、国内で発生したランサムウェア攻撃による被害にあった複数の組織を対象に、株式会社野村総合研究所の協力を得てヒアリング調査を実施し、被害組織の知見・経験をランサムウェア事案発生時における実践的な対処・対応に関する教訓として取りまとめたもの。作成に際しては、八雲法律事務所の山岡裕明弁護士が監修・加筆している。

 ランサムウェア事案は他の事案に比べ、事案発覚時に経営者や現場に緊急性の高い判断・対処が求められることが多く、さらにどのような選択が正解だったのか事後的な検証が難しいケースも考えられるとし、国内の被害事例を分析して得られる教訓を、今後起こり得るランサムウェア事案への備えとして活用するとともに、インシデント対応計画や事業継続計画( Business Continuity Plan:BCP)の更なる充実強化に役立てられるよう同資料を作成したという。IPAでは同資料作成の過程で、ランサムウェア脅威に立ち向かうには、経営者の明確な関与が不可欠であることを確信したため、サブタイトルに「経営者のためのランサムウェア対策ハンドブック」と名付けている。

 同資料は、経営者、経営・リスク管理に関わる部署の担当者(総務部門、経営企画部門、法務部門、広報部門、各事業部門等)、インシデント対処に関わる部署の担当者(情報システム部門、セキュリティ部門等)を想定読者としている。

 同資料では、経営者やリスク管理部門にとっての教訓として、ランサムウェア事案対応には時間の猶予がなく、発覚直後から業務中断や脅迫への対応、メディア対応等における経営判断を迫られるため、事前に発生し得るリスクを認識し、緊急時に迅速な意思決定を行えるよう、判断基準や意思決定プロセスをあらかじめ整備しておくことが重要であるとしている。

 同資料の目次は下記の通り。PDF47ページで構成されており、IPAのウェブサイトからDLできる。

1.概要
 1.1 背景
 1.2 想定読者層
 1.3 構成
 1.4 本教訓集の留意点
2.ランサムウェア事案の特性
3.経営・リスク管理編
 3.1 経営者による迅速な経営判断と明確な関与
 3.2 インシデント対応体制の整備
 3.3 事業継続計画への反映
 3.4 個人情報を含むデータの現状把握
 3.5 経営者主導の意思統一
 3.6 窃取されたデータの暴露への備え
4.インシデント対処編
 4.1 バックアップとログの整合性確保
 4.2 基本的な対策の徹底
 4.3 EDR導入と定期ログ監査
 4.4 「漏えいなし」の証明は困難
 4.5 セキュリティベンダーとの関係構築
5.まとめ
参考:公開ドキュメントにおけるランサムウェア対策の例
(1)IPA「情報セキュリティ10大脅威2026 解説書(組織編)」
(2)NIST IR8374 Rev.1 Ransomware Risk Management: A Cybersecurity Framework 2.0 Community Profile

ランサムウェア被害から学ぶ教訓集~経営者のためのランサムウェア対策ハンドブック~
https://www.ipa.go.jp/security/todokede/rcu1hd000001ee1f-att/20260908.pdf

《ScanNetSecurity》

関連記事

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 永世名誉編集長 りく)

×