チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社は8月17日、2026年第2四半期のランサムウェアレポートを発表した。
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズの脅威インテリジェンス部門であるチェック・ポイント・リサーチ(CPR)のデータリークサイトの調査によると、第2四半期には2,139件の被害が確認されている。第1四半期の2,122件からほぼ同水準となる一方で、前年同期比では33%増加しており、2025年以降、ランサムウェアによる被害は高水準を維持しているとしている。
第2四半期は、活動中のランサムウェアグループ数が第1四半期の71から93へと大幅に増加し、過去最多となった。Qilinによる被害が279件を記録し4四半期にわたり首位に立ち、上位10グループが被害件数の57.6%を占めた。急拡大するThe Gentlemenの被害件数は62%増加し、6月にはQilinを上回った。
世界トップ3規模のランサムウェアグループ「The Gentlemen」のバックエンドシステムや内部チャットの分析から、同グループの中核が約9人のオペレーターで構成され、広範なアフィリエイトネットワークを活用して攻撃規模を拡大していたことが判明した。チャット記録によると、同グループの管理者Zeta88はDeepSeekやQwenなどのAIコーディングツールを活用し、約3日間でランサムウェア管理パネルを構築していることが明らかになった。
第2四半期におけるランサムウェアの身代金支払率は、2019年の85%から約23%まで低下しており、その背景として同レポートではバックアップ技術の進歩を挙げている。バックアップは暗号化による被害を緩和できる一方で、すでに窃取されたデータの公開を防ぐことはできないため、攻撃者はデータを暗号化する従来型の攻撃から、データを窃取して公開をちらつかせる「二重恐喝」型の手法や、データ流出そのものを主目的とした恐喝へと重点を移しており、2025年のブロックチェーン上でのランサムウェア関連の支払総額は8億2,000万ドルを超えている。
チェック・ポイント 脅威インテリジェンス担当ディレクターのSergey Shykevich氏は「今四半期における最も重要な発見は、ランサムウェアの被害件数よりも、ランサムウェア攻撃への参入ハードルが劇的に低下している状況です。CPRが発見した証拠によって、小規模なチームであっても、AIを活用したツールやアフィリエイトネットワークの支援を受け、わずか数カ月でトップレベルのランサムウェアオペレーションを構築できることが明らかになりました。」とコメントしている。


