GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社は4月15日、「令和6年度多国間サイバー防護訓練(CyberKONGO2025)」で訓練環境の構築・技術支援を行ったと発表した。
陸上自衛隊が主催する「CyberKONGO2025」は、最新のサイバーセキュリティに関する技術を踏まえた訓練を通じて、サイバー事案対策部隊の対応力向上と、友好国を対象に多国間におけるサイバー防護に係わる交流および連携強化を促すことを目的とした国際的なサイバー技術訓練で、2025年2月4日から6日の間、 神奈川県横須賀市にあるシステム通信・サイバー学校が所在する陸上自衛隊 久里浜駐屯地で行われた。防衛省内の7サイバー攻撃等対処部隊とその他1機関に加え、友好国17ヶ国がリモートで参加している。
「ゼロトラスト」の概念に基づいて設計された訓練では、各班にセキュリティ侵害が既に発生している環境が与えられ、ネットワーク内のすべてのアクティビティを「信頼できないもの」とする前提のもと、下記の2つの分野に関してオンサイトとリモートのハイブリッド形式で行われた。
・スレットハンティング技術
セキュリティ侵害の兆候や被害状況を早期かつ正確に調査・把握する訓練として実施。
各班の達成度はJeopardy形式の課題への対応状況により評価。
・インシデントレスポンス技術
訓練中も継続する攻撃に対し、リアルタイムでの堅牢化を行う訓練として実施。攻撃の成否およびSLA(正規ユーザの業務継続性)を基に評価。
また、2025年2月26日から28日に開催された「システム通信・サイバー学校フェア」では「CyberKONGO2025」の訓練の成果や技術的ポイントに関する展示と紹介を行うとともに、同社 執行役員の奥野史一氏が「サイバー攻撃対処組織の課題とあるべき姿」をテーマに、防衛省・自衛隊関係者 約150名の前で登壇している。
本訓練に参加したGMOサイバー犯罪対策センター センター長の福森大喜氏は「国を挙げての「能動的サイバー防御」に関する国会審議が進む中、防衛省・自衛隊は重要な役割を担うことが期待されています。今後も、我々民間企業が専門性をもって支援を行い、官民で協力してサイバー空間の安全に寄与していきたいと考えています。」とコメントしている。