独立行政法人情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は5月28日、飴屋/菖蒲が提供する「UTAU」に複数の脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。石橋由羽氏がIPAに報告を行った。
「UTAU」は、Windows向けの歌声合成ツール。影響を受けるシステムは以下の通り。
・UTAU v0.4.19より前のバージョン
このバージョンには、次の脆弱性が存在する。
・OSコマンドインジェクション(CVE-2024-28886)
CVSS:3.0による基本値:5.3
・パストラバーサル(CVE-2024-32944)
CVSS:3.0による基本値:3.3
これらの脆弱性が悪用された場合、ユーザーが細工されたUTAUのプロジェクトファイル(.ustファイル)を開いた際に任意のOSコマンドが実行される(CVE-2024-28886)、ユーザーが細工されたUTAU音源インストーラー(.uarファイル、.zipファイル)をUTAUにインストールすると任意のファイルが配置される(CVE-2024-32944)といった影響を受ける可能性がある。
JVNでは、開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートするよう呼びかけている。