株式会社コムニコは3月26日、「SNS炎上事件」の傾向分析をまとめた「2023年炎上レポート」を発表した。
同レポートでは、2023年1月1日から12月31日にX(旧 Twitter)でトレンド入りした投稿や、ネットニュース化された投稿、引用リポストで批判が多い投稿、批判的なリプライが多い投稿、メンションはつけないが批判的な言及をしているリプライを炎上の基準とし、同社従業員が目視でピックアップ、「災害」「熱狂的アンチ」「巻き込まれ炎上」といった炎上ジャンルや、「芸能」「公務」「飲食サービス業」など業種分類表(経済産業省)を元にした業界での炎上が起きやすい投稿種類を分析している。
2023年に観測されたSNS炎上事件の総数は189件で、炎上期間中に言及された関連キーワードの総数は18,464,813件、平均炎上日数は22日となっている。
炎上した投稿をジャンル別に分類して集計したところ、炎上件数が最多となったのは知識や配慮が足りない「リテラシー不足」で117件、2位は「思想」とテレビ・新聞・雑誌・街頭広告などオフライン上での露出があった言動やメッセージの「オフライン」が同数の51件、次いで不祥事、スキャンダル、不倫、公序良俗に反する内容全般の「モラル」が42件となった。
同レポートでは、炎上防止の方法例として、下記の5点を挙げている。
・投稿承認を行えるツールを利用する
SNS投稿担当者ひとりの考えで行うのではなく、承認機能を使って他者に見てもらうことで差別的な思想や立場の違いによる批判の有無に気づくことができるため、投稿の事前予約、承認制をとれるツールの利用を検討する。
・SNSリスクマネジメントやリテラシーを学ぶ
SNSの知識、ノウハウ、リスクマネジメント、リテラシーを学ぶ機会を設ける。
・SNS炎上に備えるサービスを利用する
「炎上してしまったら」「災害やシステム障害が起こったら」という「もしも」に備えるサービスを、炎上が起こってしまう前に導入。
・SNSマーケティングのプロに前もって相談する
自社のみで運用するのではなく、第三者としてSNSマーケティングのプロに相談する。
・炎上した事件の傾向を確認し、対策する
「2023年 炎上レポート」の活用など、過去に起きた炎上事件を知り、傾向を確認する。