「smime.p7s」添付したフィッシングメール確認、S/MIME署名に見せかける | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

「smime.p7s」添付したフィッシングメール確認、S/MIME署名に見せかける

フィッシング対策協議会は、S/MIME電子署名ファイルが添付されたフィッシングの報告を受けているとして、注意喚起を発表した。

脆弱性と脅威
確認されたフィッシングメール(前半)
  • 確認されたフィッシングメール(前半)
  • 確認されたフィッシングメール(後半)、S/MIMEではない添付ファイルがある
  • 確認された別パターンのフィッシングメール

 フィッシング対策協議会は12月15日、S/MIME電子署名ファイルが添付されたフィッシングの報告を受けているとして、注意喚起を発表した。S/MIMEは、メールシステム上で高度な認証や暗号化通信を行う規格であり、PKI(公開鍵暗号基盤)を活用している。

 確認されているフィッシングメールの件名は次の通り。これ以外の件名も使われる可能性がある。
<重要>三井住友カードお客様情報の確認
<重要>【三井住友銀行】パスワードの変更が完了しました

 確認されているフィッシングサイトのURLアドレスは次の通り、
https://www.yaau●●●●.com/
https://www.yuan●●●●.com/
https://www.account.smbc●●●●.com/
https://●●●●.aceaw●●●●.xyz/
 上記以外のドメイン、URLが使われることがあり、URLにパスやパラメータが付いていることもある。

 S/MIMEに対応していないメールソフトでは、電子証明書が「smime.p7s」というファイルとしてメールに添付される。確認されたフィッシングメールには「smime.p7s」という名称のファイルが添付されていたが、S/MIME署名のファイルではなかった。S/MIMEに対応したメールに見せかけ、受信者に信用させる意図があると考えられる。

 12月15日9:00時の時点でフィッシングサイトは稼働中であり、JPCERT/CCにサイト閉鎖のための調査を依頼中としている。また、類似のフィッシングサイトが公開される可能性があるとして、引き続き注意を呼びかけている。

 このようなフィッシングサイトにて、ログイン情報 (ID、パスワード)、クレジットカード情報 (会員番号、カード有効期限、セキュリティコード)、生年月日等を、絶対に入力しないよう呼びかけている。

 フィッシングサイトは本物のサイトの画面をコピーして作成することが多く、見分けることは非常に困難であるため、日頃からサービスへログインする際は、メールやSMS内のリンクではなく、いつも利用しているスマートフォンの公式アプリやブラウザーのブックマークなどからアクセスすることとしている。

《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

編集部おすすめの記事

特集

脆弱性と脅威 アクセスランキング

  1. Assimp にヒープベースのバッファオーバーフローの脆弱性

    Assimp にヒープベースのバッファオーバーフローの脆弱性

  2. スマホアプリ「ピッコマ」に外部サービスの APIキーがハードコードされている問題

    スマホアプリ「ピッコマ」に外部サービスの APIキーがハードコードされている問題

  3. 「ポケモンセンターオンライン」を装ったフィッシングサイトに注意喚起(ポケモンセンター)

    「ポケモンセンターオンライン」を装ったフィッシングサイトに注意喚起(ポケモンセンター)

  4. NETGEAR 製ルータにバッファオーバーフローの脆弱性

  5. JPCERT/CC、仮想通貨マイニングツールのXMRigの設置を狙った攻撃を順序立てて詳説~対策マニュアルとしても有効

  6. PlayStation公式になりすましたアカウントに注意喚起、個人情報要求DMも

  7. HOME SPOT CUBE2 に複数のバッファオーバーフローの脆弱性

  8. メルカリがフィッシング詐欺に注意喚起、アプリの利用など推奨

  9. 「GROWI」にWebブラウザ上で任意のスクリプトを実行される複数の脆弱性(JVN)

  10. 同日に再攻撃やフリーツール悪用も、2022年下半期 IPA 届出事例

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×