トレンドマイクロ株式会社は3月1日、「GitHub Codespacesの機能がマルウェアの配布に不正使用されるリスク」と題する記事を公開した。
実証実験(POC)として、GitHub Codespacesのリアルタイムコード開発およびコラボレーション機能を調査し、クラウドベースのマルウェア配信の悪用が可能であることを確認したという。
GitHub Codespacesはクラウド型の統合開発環境(IDE)を提供するもので、2022年11月から無料で一般に公開されている。同プラットフォームのファイル「dev container」を編集することで、開発者や企業はプロジェクトの設定変更を容易に行うことが可能になる。
トレンドマイクロの調査の結果、コードの開発や共同作成を支援する機能「転送ポートのパブリック共有」が攻撃者に不正使用され、正規なGitHubアカウントからマルウェア用ファイルサーバを作成される可能性が、懸念事項として挙がった。
不正使用されるサーバは、たとえスクリプトやマルウェア、ランサムウェアなどの攻撃用コンテンツを配布する場合でも、不正または不審なものとして検知されない。結果として、企業や組織はこれらの事象を無害なものとして見過ごしてしまう可能性がある。
現在、各開発者は少なくとも2個のCodespaceインスタンスを無料で作成できる。Codespacesの知名度や、簡便なビルド手段に基づく広範な用途を踏まえると、開発チームでは脅威をモデル化してテストを実施し、各プロジェクトを適切に保護することが求められるとしている。
詳細は記事を参照のこと。