国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)ナショナルサイバートレーニングセンターは8月5日、海外のセキュリティ人材の市場動向分析や、国内外のセキュリティ人材の育成に関する有識者等へのインタビュー結果をまとめた「サイバーセキュリティ・トランスフォーメーション ビジネスリスクのニューノーマル」を同日公開した。
NICT ナショナルサイバートレーニングセンターでは、サイバーセキュリティ人材需要調査の一環として行った2021年度の調査で、海外の各種調査レポートの分析や、国内外でセキュリティ人材輩出事業を展開し、セキュリティ人材を多数活用している組織のトップにインタビュー調査を実施、セキュリティ人材を取り巻く諸課題について考察した結果をレポートとしてまとめた。「WIRED」日本版前編集長の若林恵氏が率いる黒鳥社が調査を実施している。
同レポートのCHAPTER5では、未経験エンジニアの「ゼロからの育成」に着手するGMOサイバーセキュリティbyイエラエの代表取締役社長である牧田誠氏が、いかにエンジニアの人手不足の原因を解決し、エンジニアを花形職業へとつくりかえようとしているのか、インタビューを実施し「誰でもセキュリティプロフェッショナルになれる」としてまとめている。
牧田誠氏によると現在のサイバーセキュリティ業界では、攻撃がわかるセキュリティエンジニア数が不足している事実を挙げ、海外との大きな違いとしてサイバーセキュリティが国防と関わっていることが関係していると指摘、日本は自衛的な観点から「攻
撃されたら守る」という格好であるためサイバーセキュリティでは10歩ぐらい後れをとっているとしている。
またGMOサイバーセキュリティbyイエラエでは、どのようにセキュリティエンジニアのロールモデルをつくっているか、同社の給与体系や終身雇用について触れ、スキルアップをサポートする仕組みを述べている。
その他、GMOサイバーセキュリティbyイエラエに入社したセキュリティ新参者2名の証言を掲載している。