Google の OSS ライブラリ依存関係マッピングツール試用レポート | ScanNetSecurity
2023.09.25(月)

Google の OSS ライブラリ依存関係マッピングツール試用レポート

Google が、何百万も存在するオープンソースソフトウェアライブラリにおけるすべての依存関係をマッピングし、パッチが適用されていない脆弱性を警告するオンラインツールを構築した。

国際
Google の OSS ライブラリ依存関係マッピングツール試用レポート
  • Google の OSS ライブラリ依存関係マッピングツール試用レポート
  • deps.devで生成されたtuiの依存関係の壊れた蜘蛛の巣
  • あーあ…Googleのサービスでセキュリティ問題が指摘される
 Google が、何百万も存在するオープンソースソフトウェアライブラリにおけるすべての依存関係をマッピングし、パッチが適用されていない脆弱性を警告するオンラインツールを構築した。

 このツールは、自分のプログラミングプロジェクトで利用するライブラリの中に何が含まれているのか正確に調べ、特に重要なこととして、修正されていない隠れたセキュリティバグが含まれていないか確認するのに役立つ。それにより、別のパッケージセットを選択したり、セキュリティホールへのパッチ適用に役立てたりすることで、アプリケーションが悪用可能な状態のまま放置されるのを避けることができる。

 最近では、あるライブラリをプロジェクトに取り入れる際、そのライブラリが持つ数十の依存関係や下位依存関係も含めて取り入れているのが普通である。そしてそれらのコンポーネントのすべてにセキュリティホールが含まれているかもしれず、あるいは実際に含まれているため、親プログラムが攻撃に対して脆弱な状態になる可能性がある

 また、それらの依存関係が壊れたり消滅したりして、コードの構築や展開ができない、または期待通りに構築できない場合もある。プログラムが古いライブラリをインポートし、最新の状態を保っていない可能性もあり、その場合はバグ修正やセキュリティパッチ、新たな機能を適用し損なう。

 開発者はプロジェクトにライブラリを追加する際、自分が何を扱っているのか、または表面下にどんな問題が潜んでいるのか、ほとんど分かっていないと言ってもいいだろう。このソフトウェアエンジニアリングの脆弱な状態は、無料ソフトウェアだけでなく商用アプリケーションにも影響を与えておりこの問題を指摘する Google 社員たちの声がますます高まっている
《The Register》

編集部おすすめの記事

特集

国際 アクセスランキング

  1. ウクライナの違法な仮想通貨のマイニング工場を摘発、PS4など3,800台のゲーム機を押収

    ウクライナの違法な仮想通貨のマイニング工場を摘発、PS4など3,800台のゲーム機を押収

  2. ロボット三原則、銀河帝国の興亡 ~ 生誕100年 アイザック・アシモフの残した今も生きる警鐘(The Register)

    ロボット三原則、銀河帝国の興亡 ~ 生誕100年 アイザック・アシモフの残した今も生きる警鐘(The Register)

  3. ナウル共和国が非居住者の外国人に対してパスポートを販売

    ナウル共和国が非居住者の外国人に対してパスポートを販売

  4. 破壊力大のいたずら電子メールJdbgmgr.exeが増加中

  5. Windows 10ではSafeDiscと特定バージョンのSecuROMのDRMシステムを利用した古いゲームがプレイ不可に、セキュリティホールとなる可能性を考慮

  6. 国家による脆弱性報告政策が生む分断

  7. シリアの病院爆撃、遠隔医療支援時の英国人医師PCから情報窃取か(The Register)

  8. 100 人のセレブ女性がオンラインでヌードを晒される~Apple の iCloud アカウントハッキングの犠牲となったセレブリティたち(The Register)

  9. 純粋恐喝時代に突入、暗号化しないランサムウェア

  10. Viber の暗号化されていないデータを、研究者は容易にスラーピングする~「画像、ビデオ、位置情報などが簡単に危殆化される」と主張(The Register)

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×