警察庁は4月28日、「複数の IoT 機器等の脆弱性を悪用したアクセスの観測等について」とする注意喚起を「@police」において公開した。同庁のインターネット定点観測システムでは、複数の IoT 機器等の脆弱性を標的とするアクセスを観測しているという。3月30日からは、米国製のIP電話交換機に存在するSQLインジェクションの脆弱性を悪用しようとするアクセスの増加を確認している。脆弱性は3月23日にPoC(脆弱性を利用した攻撃が可能であることを示すための検証用プログラム)が公開されている。3月31日からは、台湾製のルータに存在するコマンドインジェクションの脆弱性を悪用しようとするアクセスの増加を確認している。脆弱性は3月30日にPoCが公開されている。これらの観測でダウンロードされるプログラムは IoT 機器に感染するバックドアと考えられるものであった。3月27日にはインド製のGPONルータのリモートコード実行の脆弱性、台湾製NASに対するリモートコード実行に関する脆弱性を狙ったアクセスも観測しており、注意を呼びかけている。同庁ではこのほか、「Microsoft SMBv3 の脆弱性(CVE-2020-0796)に関するアクセスの観測」も合わせて発表している。
Microsoft Windows における SMB の圧縮機能の実装不備に起因するバッファーオーバーフローの脆弱性により任意のコードが実行可能となる脆弱性(Scan Tech Report)2020.4.27 Mon 8:15