独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は4月22日、OpenSSL Projectが提供する「OpenSSL」にNULL ポインタ参照の脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。これは、OpenSSL Projectがセキュリティアドバイザリを公開したことを受けたもの。今回、「OpenSSL Security Advisory [21 April 2020]」により公開された脆弱性は、「SSL_check_chain 関数におけるセグメンテーション違反 - CVE-2020-1967」。脆弱性の深刻度は「高(High)」となっている。この脆弱性が悪用されると、遠隔の第三者により細工されたメッセージを受信することによって、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃を受ける可能性がある。影響を受けるシステムは「OpenSSL 1.1.1d」「OpenSSL 1.1.1e」「OpenSSL 1.1.1f」で、最新版として「OpenSSL 1.1.1g」が公開されている。JVNでは、開発者が提供する情報をもとに最新版へアップデートするよう呼びかけている。なお、「OpenSSL 1.0.2」および「OpenSSL 1.1.0」は本脆弱性の影響を受けないが、サポートが終了しているためアップグレードを推奨している。