独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は2月25日、Apache Software Foundationが提供する「Apache Tomcat」に複数の脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。これは、The Apache Software Foundationから脆弱性に対するアップデートが公開されたことを受けたもの。IPA、JPCERT/CCも特にCVE-2020-1938について、それぞれ注意喚起を発表している。影響を受けるシステムは次の通り、・CVE-2020-1935Apache Tomcat 9.0.0.M1 から 9.0.30 までApache Tomcat 8.5.0 から 8.5.50 までApache Tomcat 7.0.0 から 7.0.99 まで・CVE-2020-1938Apache Tomcat 9.0.0.M1 から 9.0.30 までApache Tomcat 8.5.0 から 8.5.50 までApache Tomcat 7.0.0 から 7.0.99 まで・CVE-2019-17569Apache Tomcat 9.0.28 から 9.0.30 までApache Tomcat 8.5.48 から 8.5.50 までApache Tomcat 7.0.98 から 7.0.99 までこれらのバージョンには、細工されたHTTPヘッダを含むHTTPリクエストを処理することで、情報を改ざんされるなど(CVE-2020-1935、CVE-2019-17569)および、WEB-INFやMETA-INF、またはServletContext.getResourceAsStream() が到達可能ディレクトリ配下の任意のファイルを読み取られる、また、Webアプリケーションがファイルのアップロードおよび保存を許可している場合に第三者に任意のコードを実行される(CVE-2020-1938)の脆弱性が存在する。JVNでは、開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートするよう呼びかけている。最新版は「Apache Tomcat 9.0.31」「Apache Tomcat 8.5.51」「Apache Tomcat 7.0.100」となっている。