株式会社ラックは12月24日、同社のセキュリティ監視センター「JSOC」によるセキュリティレポート「JSOC INSIGHT vol.25」を公開した。同レポートは、JSOCのセキュリティアナリストによる日々の分析結果に基づき、日本におけるセキュリティインシデントの発生傾向を分析したもの。レポートによると、2019年4月から6月に発生した重要インシデント件数は255件で、前四半期の215件から増加した。このうち、インターネットからの攻撃によるものが57件(前四半期は86件)、内部から発生したものが198件(同129件)であった。前者は、前四半期でも多く発生していたXSS攻撃とSQLインジェクション攻撃が多くの割合を占めたが、件数は減少した。後者では、Ramnitに感染したと疑われる重要インシデントが1/3弱を占めた。レポートでは、トピックとして「Oracle WebLogic Serverの脆弱性を狙ったコード実行の試み」「Ruby on Railsの脆弱性を狙ったファイル参照の試み」「WordPressプラグインの脆弱性を狙った攻撃の増加」を挙げている。JSOCでは、Oracle WebLogic Serverの脆弱性を狙った攻撃通信による重要インシデントも確認している。また、APTグループ「Emmissary Panda」と類似した手法によるバックドアアクセスのインシデントも発生している。
Microsoft Windows の iphlpsvc.dll におけるファイル作成処理の不備に起因する任意のファイルが上書き可能となる脆弱性(Scan Tech Report)2019.12.10 Tue 8:15