一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は10月29日、2019年7月から9月における「インターネット定点観測レポート」を公開した。同レポートは、インターネット上に複数のセンサーを分散配置し、不特定多数に向けて発信されるパケットを継続的に収集、宛先ポート番号や送信元地域ごとに分類したものを、脆弱性情報、マルウェアや攻撃ツールの情報などと対比して分析したもの。同四半期における宛先ポート番号トップ5は、1位「23/TCP(telnet)」(前四半期1位)、2位「445/TCP(microsoft-ds)」(同2位)、3位「22/TCP(ssh)」(同4位)、4位「37215/TCP」(同3位)、5位「80/TCP(http)」(同5位)となった。送信元地域トップ5では、1位「オランダ」(同4位)、2位「ロシア」(同1位)、3位「米国」(同2位)、4位「中国」(同3位)、5位「台湾」(同5位)となっている。また、同四半期に注目された現象として、「10000/TCP宛のパケットの動向」および「日本を送信元とした23/TCP、2323/TCP宛のパケットの動向」を挙げている。10000/TCP宛のパケットは。本四半期における宛先ポート番号トップ5には入っていないものの、2019年8月20日頃から増加している。主な発信元は米国、ロシア、オランダなどとなっている。インターネット上のサーバからファイルを取得させようと細工したものと見られるが、2019年8月10日(現地時刻)に米国で行われたセキュリティカンファレンス「Defcon」で、Webmin 1.882~1.921に存在する脆弱性(CVE-2019-15107)について講演があり、講演者が示した実証コードがと類似しており、これを参考にして作られたと考えられるとしている。
PHP においてガベージコレクタにおける Use-After-Free の脆弱性により制限を回避して任意の PHP 関数が実行可能となる問題(Scan Tech Report)2019.10.23 Wed 8:15