NTTデータ先端技術株式会社は5月10日、Oracle WebLogic Serverに含まれるリモートコード実行に関する脆弱性(CVE-2018-2628)に関する検証レポートを公開した。この脆弱性は、4月17日にOracle社により公表されたもの。NSFOCUS Security Teamに所属するLiao Xinxi氏およびセキュリティ研究者loopx9が報告している。本脆弱性は、WebLogic ServerとJavaプログラム間で情報を伝送するT3プロトコルを使用する環境で、不正なJavaオブジェクトをデシリアライズ処理する際に、適切な処理が行われないことに起因するもの。この脆弱性を悪用することにより、攻撃者は任意にOSコマンドを標的サーバ上で実行できる。この脆弱性の再現性について、同社の鈴木涼太氏が検証を行った。検証は、CentOS 7.3.1611上のOracle WebLogic Server 11g 10.3.6.0、JDK 1.6.0_45-b06をターゲットシステムとして実施した。概念実証コードの利用のみではコマンドの実行結果の成否の確認がリモートからできないため、標的サーバ上でのOSコマンドの実行結果を確認するために、標的サーバの標準出力を得るスクリプトの実行を試みた。検証の結果、攻撃コードの実行に成功した。