株式会社シーディーネットワークス・ジャパン(CDNetworks)は4月17日、2017年度のDDoS攻撃の対応状況をまとめ、分析したセキュリティレポート「2017年度DDoS攻撃の動向と今後の見通し」を発表した。同レポートは、CDNetworksのDDoS防御対策サービス「クラウド・セキュリティ DDoS」を提供している国内外の顧客を対象に、 2017年度(1月~12月)に収集したさまざまなDDoS攻撃パターンとトレンドを分析、その推移と今後の動向予測についてまとめたもの。レポートによると、2017年度に発生したDDoS攻撃件数は844件で、2015年度の463件に比べ82.3%、2016年度の441件に比べ91.4%の増加となった。月別では、7月が143件で全体の16.9%、12月が148件で17.5%を占め、比較的高い比率になった。プロトコル別では、複合攻撃が全体の26.8%、TCP攻撃が25.1%と大きく増加した。タイプ別では、UDPフラッド(313件)、増幅(263件)、SYNフラッド(256件)の順で多くなり、内訳は過去2年から大きく変化した。地域別では、香港を対象にした攻撃が23.6%でもっとも多く、韓国(17.8%)、アメリカ(14.7%)、日本(9.6%)、ドイツ(4.9%)と続いた。過去2年間にわたり1位だった米国への攻撃が減少し、韓国が大幅に増加している。これは、韓国の企業がランサムウェア感染で攻撃者に高額な費用を支払ったことや、ビットコイン投資家が急増したことで、標的になったと推測している。