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2018.08.16(木)

ロシアが世界に仕掛ける「ハイブリッド戦」の鍵となる自称民主主義とサイバー戦闘力

特集 コラム

●激突するロシアと世界

 サイバー戦争は現在進行形と言われてからすでに何年も経った。数年前からは、プーチンは戦争をしているといろんなところで言われるようになった。もちろん過去の意味での戦争ではないし、サイバー戦争だけの話ではない。もっと包括的かつ日常的な戦争だ。

 最近では西側各国(西側という表現も懐かしいが)がロシアの外交官を追放したが、これも戦争のひとつの形と言えるだろう。各国はその理由としてロシアの元スパイが暗殺されかけたことをあげている。

 しかしその根拠は状況証拠の積み上げであり、法治国家では裁判で有罪となるまでは無罪という原則があるので、いささか早すぎる対応という感がある。

 今回の対応は政治的な意図の元に行われたものであり、単にこのひとつの事件だけについての反応ではないと考える方が妥当だろう。三月にプーチンが大統領に再選されたこともあり、西側各国はロシアに対する警戒心を強めているのだ。

 図1はロシアが展開しているハイブリッド戦争のおおまかな流れで、図2と表1は各国における進行度合いである(なお、図と表はわかりやすくするために単純化しており、時期や評価方法で影響度は異なるので、あくまで概観するための目安としてご覧いただきたい)。

 これを見ていただくと、西側が今回の事件に迅速に反応した理由もわかる。それだけ危機感をつのらせているのだ。しかも今年選挙を控えている国もある。

 放置すれば親ロシアの極右あるいは極左の政党が政権を握り、大きな混乱を巻き起こしかねない。昨年のフランス大統領選は無事にしのいだが、安心はできない。アメリカ大統領選の二の舞を演じたくないということだ。

《一田 和樹》

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