株式会社カスペルスキーは12月19日、Kaspersky Labのリサーチャーが複数モジュールを搭載するAndroid向けの新しいトロイの木馬「Loapi」を発見したと発表した。Kaspersky Labが12月18日に発表したプレスリリースの抄訳として伝えている。Loapiは、モジュール型アーキテクチャにより、暗号通貨の採掘からDDoS攻撃まで、悪意ある多くの機能を実行でき、さらに機能の追加が可能であるという。アンチウイルス製品や成人向けアプリなどを装った広告キャンペーンによって拡散するLoapiは、インストール完了後にはデバイスの管理者権限を要求し、その後密かに指令サーバとの通信を開始して、そのほかのモジュールをインストールする。モジュールには、ユーザのデバイスに積極的に広告を表示する「アドウェアモジュール」、テキストメッセージに関するオペレーションを実行する「SMSモジュール」、ユーザに気づかれずに有料サービスに登録する。SMSモジュールがメッセージを非表示にし、Webクローラーモジュールが必要に応じてメッセージに返答し、その後すべての「証拠」を消去する「Webクローラーモジュール」、攻撃者がデバイスに代わってHTTPリクエストを実行できるようにする「プロキシモジュール」、暗号通貨Monero(XMR)の採掘を実行する「Moneroマイナーモジュール」が確認されている。また、複数の自己防衛機能も搭載する。