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2018.12.16(日)

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン 7 「アリバイの通信密室」 第12回「社長面談」

問題は解けないように見えるが、オレはなんとなく足りないピースが見えてきていた。それがはっきりすれば犯人を特定できる。

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その後、オレは社長にいくつか質問をして山岡からの情報を確認した。齟齬はなかった。山岡の情報を確認した方がいいと感じたのは杞憂だったようだ。まっとうなヤツらしい。

社長はオレのため口を気にする様子もなく答えてくれる。思ったよりも人物ができているようだ。人物ができてて、金儲けがうまく、違法行為に躊躇しない連中はオレのいい顧客になる。大事にしよう。

「それで……今回は身代金を支払わなくてもすみそうでしょうか?」

オレの質問が一段落すると社長から訊かれた。隠し金を億単位で持っているんだから、百万円くらいどうでもいいだろと思ったが、こういうタイプの苦労人は百円にもこだわることがある。社長がなんらかの理由で、自分で犯行を計画した可能性も考えたが、そうでもなさそうだ。アリバイもあるし、除外できるだろう。

「そのつもりではいるけど、まだなんとも言えない」

「まんがいちの時には私の個人口座から支払うつもりなので、いろいろ心配です。Bitcoinを使うのも初めてです」

「広がっているとはいえ、日本でBitcoinを使っている人はそんなに多いわけじゃないもんな。社長は使うつもりなんだ」

「Bitcoinの電子財布をインストールしましたよ。ちょっと使ってみましたが、おもしろいものですね」

「もうインストールしたんだ。なんというアプリを使ってる?」

《一田 和樹》

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