独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)は10月26日、「感染が拡大中のランサムウェア『Bad Rabbit』の対策について」を発表した。これは、ロシアやウクライナなどの地域を中心に「Bad Rabbit」と呼ばれるランサムウェアの感染被害が10月24日(現地時間)に確認され、多くの機関において業務に支障が出るなどの深刻な影響が発生していることを受けたもの。Bad Rabbitの感染手口としては、ます攻撃者が当該ランサムウェアを正規のインストーラ等に偽装して配布するWebサイトへ誘導するコードを、一般のWebサイトに埋め込み、そこにアクセスしたユーザが当該ランサムウェアをダウンロードおよび実行し感染するというケースが報道されている。また、1台が感染すると、同一ネットワーク上の他のPCに感染が広がる可能性がある。IPAでは対策として、「不審なインストーラ等のプログラムを実行しない」「不審なメールの添付ファイルの開封やリンクへのアクセスをしない」「ウイルス対策ソフトの定義ファイルを更新する」「定期的なバックアップをする」を挙げている。なお、現時点ではBad Rabbitにより暗号化されたファイルを復号し元に戻す方法やツールは確認されていない。