あのランサムウェアはいくら儲かったのか? Locky が 780 万ドル、WannaCry は? | ScanNetSecurity[国内最大級のサイバーセキュリティ専門ポータルサイト]
2017.10.20(金)

あのランサムウェアはいくら儲かったのか? Locky が 780 万ドル、WannaCry は?

研修・セミナー・カンファレンス セミナー・イベント

国内でも紙面を賑わしている身代金を要求するランサムウェアであるが、その要求金額はさまざまである。

いったいランサムウェアにいくら支払われたのだろうか。そんな問に答える調査が 2017 年 7 月 26 日に米ラスベガスで開催されたセキュリティ・カンファレンス BlackHat USA 2017 で発表された。

「 Tracking Ransomware End to End 」と題された発表では、約 3 年半分の 34 種類 154,227 個のランサムウェアのデータセットに基づいて、Google の Elie Bursztein 氏、Kylie McRoberts 氏、Luca Invernizzi 氏、ブロックチェーン調査企業Chainalysis、カリフォルニア大学、ニューヨーク大学らの研究者が協力してランサムウェアの分析が行われた結果が公開された。

調査によるとランサムウェアへの支払いは 2016 年以降、毎月の支払額が数百万ドル以上を稼ぎ出すビジネスとなっている。

ランサムウェアへの支払いのほとんどはビットコインが使用されている。そしてビットコインは現金として換金されていて、その 95 %はロシアのビットコイン取引所の BTC-E から支払われたという。Google らの調査によると、総額約 2500 万ドルが現金として換金されてる。

● WannaCryは意外と稼いでいない

発表では個別のランサムウェアについて、いくら換金されたかが公開された。公開された表を見ると、1 位の「 Locky 」が780 万ドル(約 8.7 億円)、2 位の「 Cerber 」が 690 万ドル(約 7.7 億円)で 3 位以下を大きく引き離している。

日本国内では紙面を大きく賑わせたランサムウェアといえば「 WannaCry 」であるが、この表の中では最下位のたった 10 万ドル(約 1 千万円)である。

こういった調査が行えるのはビットコインの特徴にあるという。

ビットコインは投機の対象として話題になっているが、ビットコイン自体の性質が犯罪者にも好まれている。ビットコインは誰でも匿名で買うことができ、かなりの多額の支払いも行うことができ、そして容易に現金に交換することができる。従来の犯罪者は現金の引き出しで足がついていたが、ビットコインを使えば犯罪者は安全に現金を手にすることができる。

一方でビットコインは、そのトランザクションが完全に公開されている。いつどのビットコインウォレットから、誰のビットコインウォレットに幾ら支払われたかが判るようになっている。今回の調査はその特徴などを活かして行われた。
《上野 宣》

関連記事

Scan PREMIUM 会員限定記事

もっと見る

Scan PREMIUM 会員限定記事特集をもっと見る

Scan BASIC 会員限定記事

もっと見る

Scan BASIC 会員限定記事特集をもっと見る

[Web小説] サイバー探偵 工藤伸治の事件簿サーガ (シーズン 1~6 第1話)

もっと見る

[Web小説] サイバー探偵 工藤伸治の事件簿サーガ (シーズン 1~6 第1話)特集をもっと見る

カテゴリ別新着記事

研修・セミナー・カンファレンス カテゴリの人気記事 MONTHLY ランキング

  1. 米メールセキュリティ企業が提供するBEC対策 (日本プルーフポイント) [ Email Security Conference 2017インタビュー]

    米メールセキュリティ企業が提供するBEC対策 (日本プルーフポイント) [ Email Security Conference 2017インタビュー]

  2. 2017年8月25日 名和利男の目に映った光景

    2017年8月25日 名和利男の目に映った光景

  3. 超音波サイバー攻撃技術「ソニックガン」、中国ハッカーが公表

    超音波サイバー攻撃技術「ソニックガン」、中国ハッカーが公表

  4. デロイト丸山満彦の危機管理広報論~セキュリティインシデント発生後のマスコミ対応ポイント

  5. 井之上PR社長 鈴木孝徳のセキュリティ事故発生時の記者会見「べからず集」

  6. 企業のネットワーク管理者必見!Internet Week 2017 セキュリティセッション紹介 第1回「インシデント対応ハンズオン2017」について語る

  7. IoTセキュリティはハードウェアが信頼の起点に(インフィニオン テクノロジーズ ジャパン)[Security Days 2017インタビュー]

  8. 最も大事なものはすでに盗まれている(Niサイバーセキュリティ)[Security Days 2017 インタビュー]

  9. 企業のネットワーク管理者必見!Internet Week 2017 セキュリティセッション紹介 第2回「今求められるSOC、CSIRTの姿とは~世界の攻撃者をOMOTENASHIしないために~」について語る

  10. ラグビー山田選手がJSOCの一日センター長に、情報モラルの親子勉強会も(ラック)

全カテゴリランキング

特集

★★Scan PREMIUM 会員限定コンテンツにフルアクセスが可能となります★★
<b>★★Scan PREMIUM 会員限定コンテンツにフルアクセスが可能となります★★</b>

経営課題としてサイバーセキュリティに取り組む情報システム部門や、研究・開発・経営企画に携わる方へ向けた、創刊19年のセキュリティ情報サービス Scan PREMIUM を、貴社の事業リスク低減のためにご活用ください。

×