3年間にIT投資を行っていない中小企業は47.7%、主な理由は費用対効果(IPA) | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

3年間にIT投資を行っていない中小企業は47.7%、主な理由は費用対効果(IPA)

IPAは、「2016年度 中小企業における情報セキュリティ対策に関する実態調査」報告書について発表した。

調査・レポート・白書・ガイドライン
情報漏えい等の対応方法(企業規模別)
  • 情報漏えい等の対応方法(企業規模別)
  • 被害の防止策(企業規模別)
  • 3 年間でのIT 分野の投資の有無(企業規模別)
  • 対策投資額(企業規模別)
  • 情報セキュリティ対策が含まれない理由(企業規模別)
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は7月7日、「2016年度 中小企業における情報セキュリティ対策に関する実態調査」報告書について発表した。同調査は2015年に続いて実施されたもので、郵送およびWebによるアンケート調査と、その結果に基づく訪問によるインタビューなどの調査を行っている。なお、調査では従業員数300名以下を中小企業としており、さらに101名以上と以下で分け、卸売業、小売業、サービス業・その他は5名以下、それ以外は20名以下を小規模企業と規定している。

調査結果によると、情報漏えい等のインシデントまたはその兆候を発見した場合の対応方法を規定しているのは全体の21.2%にとどまり、小規模企業に至っては13.7%であった。また、情報セキュリティ関連の被害を防止するために実施している組織面・運用面の対策として、もっとも多かったのは「セキュリティポリシーの文章化」であったが、それでも小規模企業の割合は8.2%となっている。

IT分野への投資については、3年間に投資を行ったと回答したのは47.8%、行っていないと回答したのは47.7%であった。規模別では小規模企業が38.0%、100名以下の中小企業が56.7%、101名以上では79.1%であった。情報セキュリティ対策への投資額は、全体では「100万円未満」がもっとも多く76.2%、「100万円~500万円以下」の14.4%が続いた。規模別では、小規模企業は「100万円未満」(87.7%)、中小企業(100名以下)は「100万円未満」(71.9%)、中小企業(101名以上)は「100万円~500万円以下」(42.3%)がもっとも多かった。情報セキュリティ対策に投資しない理由については、「費用対効果が見えない」(20.6%)、「どこからどう始めたらよいかわからない」(20.2%)などの回答が多かった。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

編集部おすすめの記事

特集

調査・レポート・白書・ガイドライン アクセスランキング

  1. ランサムウェアの種別特定やセカンドオピニオンも ~ セキュリティ企業も頼りにできる JPCERT/CC

    ランサムウェアの種別特定やセカンドオピニオンも ~ セキュリティ企業も頼りにできる JPCERT/CC

  2. 迷惑メール対策推進協議会「送信ドメイン認証技術 DMARC導入ガイドライン」公表

    迷惑メール対策推進協議会「送信ドメイン認証技術 DMARC導入ガイドライン」公表

  3. 「セキュリティ対応組織の教科書」第3.1版公開、追加説明やフィードバック反映

    「セキュリティ対応組織の教科書」第3.1版公開、追加説明やフィードバック反映

  4. 1,952 社から 9,208 件の報告 ~ 2023年度 Pマーク付与事業者の個人情報取扱いにおける事故

  5. 取締役や幹部への罰金 禁固 罷免 解雇 ~ サイバー攻撃後の被処罰最多は APJ 地域

  6. 世界中の警察官が考える現在/未来の脅威「インターポール世界犯罪動向2022」公表

  7. 「シャドーアクセスとは?」CSAJ が定義と課題をまとめた日本語翻訳資料公開

  8. フィッシングサイトのドメイン「top」が最多、デジタルアーツ調査

  9. 「無料求人広告」無料期間終了後 高額請求、法人間のトラブル事例

  10. Proofpoint Blog 36回「身代金を払わない結果 日本のランサムウェア感染率減少? 感染率と身代金支払率 15 ヶ国調査 2024」

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×