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2018.08.20(月)

書評「Dark Territory」(2) アメリカにおけるサイバー戦の扱いの変遷 ~ USCYBERCOM 以前

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USCYBERCOM (アメリカサイバー軍) 以前のアメリカでは、ほとんどの政治家と官僚に正しい認識がなかったと言っていいだろう。従って USCYBERCOM 以前は、ごく少数の人々による苦闘の歴史だ。

決してアイデアや技術で遅れていたわけではない。組織的に対応していなかったのである。

たとえば、1967年 4月 (ARPANET 誕生直前) に Wilis Ware というエンジニアは、「 Security and Privacy in Comupter Systems 」と題する、政府ネットワークへのハッキングの危険性についての論文を書いた。そこではネットワークによる資源の共有とオンラインによってリスクが発生すると指摘されていた。1996年には NATO のウォーゲームでサイバー攻撃のシミュレーションを行っていたコンピュータ研究者 Matt Devost が「 Information Terroism: Can you Trust Your Toasterr? 」(共著) を著した。これは今日の IoT のセキュリティリスクそのものずばりの内容だ。

アメリカ政府が動き出したのは、ロナルド・レーガン大統領が映画「ウォーゲーム」を観てショックを受けたところからだ。1983年 6月 4日、彼はホワイトハウスの会議で「これってほんとにありうるの?」と訊ね、居並ぶ人々は即答できなかった。調査ののち、Jack Vessey 将軍が「はい。現実にはもっとひどいことが起こります」との回答し、事態を重くみたレーガンは NSDD-145 (National Policy on Telecommunications and Automated Information Systems Security) にサインした。アメリカ政府として、サイバーセキュリティに取り組むことがここで決まり、Computer Security Centerも設立された。

《一田 和樹》

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